2008年02月29日

「新日本家事教科書」上・下巻 売り切れ

お買い上げありがとうございました

師範学校・高等女学校の家事科や実業学校の家事裁縫科用の教科書の昭和14年訂正再版の上下巻揃いです。要するに今の高校家庭科ですね。
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上巻は衣類・住宅・食物の3篇、下巻は看護・養老・育児・家庭管理・家庭経済の5篇に分けて書かれています。内容はかなり高度で実践的です。
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上巻巻頭口絵がモノクロ9ページ・カラー1ページと巻末附録として「各種食品のビタミン含有量比較表」と野菜・魚介類の季節一覧表が、下巻には巻末に家計簿の色刷り雛形がついています。
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大きさ:上巻A5判192ページ+口絵片面刷り8枚・両面刷り1枚+附録24ページ+折り込み両面刷り附表1枚(厚さおよそ1.5cm)、下巻A5判187ページ+附録片面刷り4枚・両面刷り1枚(厚さおよそ1.5cm弱)

重さ:上巻およそ180g、下巻およそ180g弱


上巻の口絵は織物の繊維や組織の拡大写真、染色の色調の取り合わせ例のカラー写真、絞り染めの絞り方、和洋の住宅の外観・応接室・庭園の写真と当時食べられていた代表的な魚介類の細密イラストです。
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現代の家庭ではやらなくなりましたが、当時は着物を洗い張りするのも当たり前に行われていましたので、その方法が図解されています。ずれ難い繃帯の捲き方など、ある意味かなりマニアックにも見える図もあって興味深いです。
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今では見られなくなった昭和初期の様々な道具類や風俗習慣などがそこここに見られ、なかなか愉しいです。
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表紙は経年のくすみはあるものの、比較的綺麗です。淡色の草花の中にあしらわれた赤い紐で括った花束がなかなか洒落ています。背布はかなり劣化しており、殊に下巻は殆ど残っていません。残念ながら上下巻とも裏表紙の背側が破れています。
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本文は全体的に紙焼けしていますが、状態は割と良いです。但し一部に染みになっている部分やインクのぼたりがあります。また、主に鉛筆による書き込みが何箇所か認められます。
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全体主義が暗い翳を投げ掛けつつあるきな臭い時代の国定教科書ですが、華やかなりし昭和初期の文化の残照が一部の挿し絵や写真に感じられるのが救いです。牛や豚の一等肉の部位を赤鉛筆で塗ったり、鉛筆で目立たないように「KISS ME」などと落書きしてあるなど、当時の多感な女学生の心情が僅かながらも見えて微笑ましいです。


posted by 黯ねこ at 21:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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