2011年12月20日

『農學校用植物生理學教科書』 売り切れ

お買い上げありがとうございました

明治44年に著された、甲種農学校(高等小卒程度の14歳以上が進む3年または4年制の農業学校)用の植物生理学教科書です。
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要するに、植物一般がどのように代謝したり繁殖したりしているのかを説いているわけですね。

美しい細密銅版画の自然科学系図版で(個人的に)定評のある、博文館のハードカバー本です。
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活字の書体も美しく、印刷も極めて鮮明です。

大正8年再版です。
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検印紙の精緻なデザインがまた素晴らしいです。2著者連名の検印も面白い。

大きさ:およそ22.5cm弱×15.5cm弱×1.5cm弱 序文2ページ+目次4ページ+本文128ページ
重さ:およそ280g強
手入れ:表紙のみ固く絞った布で水拭き+背の一部製本用糊で補修

植物の本でありながら、こうした装置類の挿し絵があるのが愉しいです。
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左ページの装置は、時計仕掛けで定速廻転する煤を塗った筒に植物の伸びっぷりを自動記録する、というもの。

勿論、植物そのものの絵も出て来ます。
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右ページの、変わった外観のキノコの一種・ツチガキ(ツチグリ)とか、スギナの胞子から弾糸が伸びる様子の絵なんて割と珍しいのではないかしらん。

オジギソウの葉が閉じたり開いたりするさまも写真で紹介しているものは時々見ますが、絵に描いたのはあんまりないかも。
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元の持ち主はこの本でかなり熱心に勉強なさったらしく、図を含む書き込みや挿し絵への着色・描き足しなどが結構見られます。
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本文紙には染み・汚れ・折れなど多少見られるものの破れや劣化などはなく、概ね綺麗です。腰もしっかりしています。

表紙の背がかなり傷んでいて、天が1cmちょっと、地が3cmばかり欠けています。標題上部に当たる部分2cm半ほどの箇所が捲れ上がっていたのは、ちぎれてしまわないように一応製本用糊で補修しましたが、下地補強などはしていませんので強度は不充分です。
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表表紙も天側がやや反り返っています。綴じはしっかりしていて、ページを繰ってもバラけそうな感じはしません。
posted by 黯ねこ at 17:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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