2011年11月25日

『理科小學卷之二 訂正再版』 売り切れ

お買い上げありがとうございました

明治30年代の高等小学校用理科教科書です。題簽は残念ながら喪われています。
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表紙こそぼろぼろですが、本文の状態はかなり良いです。
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印刷鮮明、図版豊富、活字の書体も挿絵も大変美しいです。

挿絵の幾つかには、よく視ると「松亭」という印が添えられています。
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明治末期から昭和初期にかけて活躍した版画絵師・高橋松亭(勝太郎、大正期に「弘明」と改号)が明治20年代から十数年に亙り教科書・新聞・雑誌等の挿絵を描いていたといいますから、これも彼の画工仕事の終いの方のものなのでしょう。

大きさ:22.5cm強×15.5cm弱×1.5cm弱 74ページ
重さ:およそ160g


著者の藤堂忠次郎は20世紀初頭に兵庫県明石女子師範学校の初代校長を務めた人で、理科関係の教科書を何冊か執筆しているようです。
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目次には4月〜3月に亙って項目が振り分けられています。
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12月までは総て植物・動物、1月以降は鉱物や気象関係です。
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中にはコケ植物とか、
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カビのようなマイナーなものも取り上げられていてなかなか好い感じです。
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そして明治期の教科書にはお馴染みの寄生虫も。
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…ちょっとこれは不気味かも知れません。

鉱物は金属のみが取り上げられていますが、
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挿絵にはその結晶の形などではなくて、その用途の代表例が描かれている辺りが「小學」なのかも知れませんね。

水銀と合金との間に何故か唐突に出て来る「雨」。
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これがちょっと不思議。前後の巻を見ると納得が行くのかどうか…

見返しはどちらも糊が剥がれてバラバラになっています。この鍋の絵は見返し補強用に挿し込まれていた反故。
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水濡れもしたらしく、小口側の下角に染みがあり、また見返し扉の赤い色が本文数ページに移ってしまっています。挿絵部分へのダメージはありません。

綴はしっかりしています。裏表紙は虫喰いが僅かにありますが概ね綺麗です。
posted by 黯ねこ at 21:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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